うなぎ屋さん探訪341~大阪市中央区「本家柴藤」

うなぎは大好物である。

大阪へ出張、念願の大阪で鰻をいただける。そうは言っても限られた時間でどれだけ大阪を感じられるか(笑)

御堂筋線淀屋橋、創業は1713年(享保年間)というから約300年となる「柴藤」、初代は将軍家に魚を献上する川魚商から始め現在は店主は15代目になるのだそうだ。享保年間というと江戸(東京)ではまだ茶屋的な店しかなかったし兵庫の酒など下りものと言われる物資が大量に入ってきた頃だ。お店のホームページによると八代将軍吉宗が愛した鰻の老舗とある。そして大阪「まむし(間蒸し)」発祥のお店なのだそうだ。

大阪で「まむし(間蒸し)」と言えば鰻のことだ。この「まむし(間蒸し)」の語源にも諸説あるようで、ご飯とご飯の間にうなぎを挟んで蒸すことから「ご飯(まんま)蒸し」とか「ご飯の間(ま)で蒸す」というのが語源と言う説や鰻をまぶす(混ぜる)が変化して「まむし」となったという説があるようだ。当時は養殖の柔らかい鰻はなかったので、天然ものをいかに柔らかく美味しく食べるかという研究の成果なのだろう。

お店はビル、一階では店頭販売と会計場。ショーケースには頭の付いた蒲焼も並べられている。二階から五階が食事をする客席となり三階席のテーブルに案内される。作務衣姿の店員さん、BGMは琴。

メニューは、ミニまむし1600円より。大阪まむし菊2630円、桜4120円、蘭4930円。グレードで鰻の量(切れ数)が違う。まむしとは別に「蒲焼」というメニューがある、これはご飯と蒲焼が別々に出てくるタイプだ。タレがかかっていないご飯が好きな方用なのだそうだ。他には鰻の定食類、一品のおつまみ、関西ならでは八幡巻もある。鰻のコース料理は夜のみとのこと。
大阪まむし菊2630円をお願いする。

待つこと25分、大阪まむし登場。皮はやや厚め、ややパリッとしているが皮目の脂のノリも良くトロッと柔らかい。身は普通の厚さ、ホクッと柔らかい食感。蒸さない地焼、身の旨味を楽しめる。タレは、あっさり系ほんのり甘くややコクがあるが主張しないタレ。

重の上に載っている蒲焼も柔らかく、やさしい感じのタレとの相性もよい。さらに、まむしの楽しみ、ご飯の中からもう一切れ出てくる。
関東では中入れと言われている。なるほど、全体が柔らかくふんわりとしている。

大阪の地焼のうなぎというとボリュームがあってガツンとくるものと想像していた。長い年月研究された上品な上方のうなぎ、まむしでございます。

探訪日:2015.06

「本家柴藤」
所在地:大阪府大阪市中央区高麗橋2-5-2
定休日:日・祝日・土曜不定休

・お店のホームページ
http://www.shibato.net/

・食べログでのお店の詳細情報。
https://tabelog.com/osaka/A2701/A270102/27000005/

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