うなぎは大好物である。
さっきまで「うなぎさんしょ」さんで飲んでいたのだ。本当は帰るつもりで浅草駅方面へ向かっていた。「うなぎさんしょ」さんを出て1分くらい駅に向かう通り道だ、どうにも気になる店、どぜう飯田屋さん。
店の外観からしていい雰囲気、やっぱり入っちゃうんだな。創業は1903年(明治36年)、当初の屋号は「飯田」だったが、後の昭和40年ごろに「どぜう飯田屋」に改めたそうだ。暖簾には合羽ばしどぜう飯田屋とある。このあたりは合羽橋道具街が近い。
どじょうをお店で頂くのははじめてだ。小さいころ近所の魚屋でどじょうを売っていて、
たまに家で柳川鍋を食べたのを記憶している。父などは川でとって食べたのだそうだ。
昔はいくらでもとれて、おやつ感覚だったそうだ。
さて、店の引き戸を開けると、おばちゃんが迎えてくれる。おばちゃんに迎えられると、なんだか安心する、いろいろお世話をしてくれるからだ。靴を脱ぎ大広間の奥の座卓に案内される。各テーブルにガスコンロが設置されている。
メニューは、どぜう鍋1500円をはじめ、柳川鍋、なまず鍋、どぜう・なまずの蒲焼やから揚げ、うな重などがある。柳川鍋はどじょう鍋を玉子でとじたもの、どじょう鍋は割り下にどじょうとネギをのせたものなのだそうだ。どじょう鍋をお願いする、そして熱燗も。
おちょこ一杯を飲んだところで、割り下とどじょうがはいった鍋が登場する。そして長角升にネギがたっぷり入っている。コンロに火が入れられる。煮立ったらネギをお好みで入れ適当なところで、火を止めて召し上がってくださいとのこと。自分で調理するわけだ。
広い大広間で、ひとり火加減を見ながら、一杯やるのもいいものだ。ちなみに骨抜きどぜう鍋もあったのだが、はじめてなのでスタンダードなどぜう鍋だ。おお、ぐつぐつしてきた。割り下の甘い香りもしてくる。そろそろネギか・・・、もう食べごろか?
一匹つまんでみる。柔らかい、いわゆる臭みも感じない。すきやきを思わせる、甘めの割り下。どじょうは骨抜きにしなくても、小骨は気にならない。ちいさいころ家の柳川で食べた時は、骨っぽさがあってあまり好みではなかった記憶があるが、これはなかなかいける。頭の部分も柔らかくしてあり、食べやすくいいお味だ。
大広間でどじょうをいただきながら一杯やる。日本の食文化だねえ。粋だねえ。お酒とどじょう鍋で2100円。さて今度こそ帰るとするか。しかし、まだ駅までの道に罠があるのだった。
探訪日:2014.03
「どぜう飯田屋」
所在地:東京都台東区西浅草3-3-2
営業時間:11:30~21:30
定休日:水曜日
電話:03-3843-0881
・お店のホームページ
・食べログでのお店の詳細情報。
https://tabelog.com/tokyo/A1311/A131102/13003687/
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