うなぎ屋さん探訪614～児島湾天然青うなぎと国産ブランド鰻の食べ比べ共演「入谷鬼子母神門前のだや」さん

うなぎは大好物である。

「入谷鬼子母神門前のだや」さんは私が好きなお店でまた行きたくなるお店の一つだ。このところ『児島湾天然青うなぎ』の取り扱いを始めたという。夏も終わり秋に向かうそろそろ鰻の旬ということで、児島湾天然青うなぎと国産ブランド鰻の食べ比べを体験してきた。

「入谷鬼子母神門前のだや」

久しぶりの「入谷鬼子母神門前のだや」さん。今日の鰻の産地と焼き手さんが書かれた木札が良い雰囲気だ。

「入谷鬼子母神門前のだや」

奥のライブキッチンに席を取ってもらった。やはり鰻料理が出来上がる工程を楽しみながら食事をしたい。

「入谷鬼子母神門前のだや」

『児島湾天然青江青うなぎ』を見せてもらった。岡山児島湾青江の青鰻とは、青江とは地域の名称で、岡山県を流れる三大河川の内の2つ、旭川と吉井川が合流する河口域が児島湾。昔はこの中心あたりを青江と呼ばれ、そこで獲れる鰻はあおい色をしていることから
「岡山のアオうなぎ」と呼ばれ珍重されている。主に児島湾に生息するアナジャコをエサとしていることから身にくさみがほとんどなく、貴重な鰻であることでも全国的に有名な鰻となった。

「入谷鬼子母神門前のだや」

ライブキッチンで『児島湾天然青江青うなぎ』の割きを見せてもらう。割いていると内臓から釣り針が出てくる。

「入谷鬼子母神門前のだや」

ビールのアテに八寸をいただいた。左上から柿寿司と銀杏むかご松葉串。肝真丈肝マリネ。中段左から鰻西京焼、鰻ぬか漬けといぶりがっことクリームチーズ、鰻一夜干し。下段左から胡麻団子、ススキ牛蒡栗渋皮煮。

「入谷鬼子母神門前のだや」

あっというまにビールは無くなり、山口県の大峯をやる。

「入谷鬼子母神門前のだや」

焼いている時の香りが違うということで、特別に焼き場で香りを確認させてもらった。なるほど、磯の香りというか潮の香りというか、淡水にいる鰻とはちょっとした違いがある。

「入谷鬼子母神門前のだや」

『児島湾天然青うなぎ』と宮崎県佐土原町『初うなぎ和匠鰻』の白焼き食べ比べ!なんとも贅沢な食べ比べだ。上段が青江鰻、下段が和匠鰻だ、見た目には違いがない。児島湾は汽水域で浜名湖よりも海水が入る地形だ。漁場で採れる鰻も違うので河川に近い淡水の鰻、海に近い海鰻どちらも採れるのだそうだ、この白焼きは臭みものなくほのかな潮の香りに霜降りの肉のように甘みのあり味も濃く上品な脂感の身でねっとりとした食感。これは美味い。国産ブランド鰻和匠との食べ比べができるのは、入谷鬼子母神門前のだやさんくらいなものだろう。

「入谷鬼子母神門前のだや」

そして『児島湾天然青うなぎ』と『共水うなぎ』のうな重食べ比べ!これまた豪華キャストで嬉しい。上段はご存じ国産ブランド鰻幻の共水うなぎで、下段が天然青江うなぎだ、やはり見た目には違いは分からない。

「入谷鬼子母神門前のだや」

サイズは4pサイズ。こちらの児島湾天然青うなぎはちょっと泥臭さを感じる。先ほど白焼きで食べたのは海水域の海鰻でこちらは淡水域の土壌が砂地にいた鰻なのか？鰻の育った土壌環境によっても大きく変わる、それが天然の鰻とうことだ。もちろん個体差でも変わるし、生息環境や季節によっても変わる。天然鰻を好む人は、そういう変化も楽しむことができる人なのだろう。そういうことでは養殖うなぎの方が品質は安定しているのかもしれない。

「入谷鬼子母神門前のだや」

なかなか貴重な体験をさせていただいた。天然鰻と匠の技のコラボを楽しませてもらった。個体差のある天然鰻と養殖鰻、どちらが美味しいのかは個人の好みの話なのだということが分かった。この食べ比べについては、要予約。お店に問い合わせをしてから行かれることをお勧めします。のだやさんでは、スタッフの気遣いもさりげなく素敵だ。気持ちの良い時間を過ごす事ができる私の好きなお店の一つだ。

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