うなぎ屋さん探訪181~東京都台東区駒形「前川」

うなぎは大好物である。

仕事の帰り道、地下鉄で押上駅に降りる。
地上に出るとスカイツリーを真下から見上げることになる。
まだ時間も早い、浅草方面へ歩くことにする。
江戸時代に開削された北十間川沿いに行く。

浅草通りをちょっと横道にそれて吾妻橋へ。
その吾妻橋のたもとに明治2年(1869年)創業の
江戸前つくだ煮屋「海老屋總本舗」本店がある。
ちょっと覗いて、鰻の大和煮があるのでお土産にする。
この吾妻橋、当時は大川橋と言われていたようだ。
現在では度重なる瀬替で隅田川となっっているが
江戸時代には吾妻橋から下流を大川と呼んでいたそうだ。

あえて大川沿いに下り、駒形橋を渡る。
駒形橋の上から屋形船が見える。
橋を渡ったたもとに前川がある。
創業は文化・文政期というから1804年から1829年ということになる。
元川魚問屋から鰻料理屋へと変わったのだそうだ。
間近に大川をのぞむことから屋号を「前川」としたそうだ。
嘉永5年(1852年)の江戸前大蒲焼番付表では
東前頭14枚目に登場する人気店だったようだ。
東京都台東区駒形「前川」さんを探訪する。

ひっそりとした雰囲気の店舗周辺。
重たいガラス戸を開けると番頭さんが迎えてくれる。
靴を預けて、二階へ案内される。
広い座敷広間に大川側には大きな窓。
座卓は9卓ほど、好きなところへどうぞとのこと。
他にお客さんはいない、大窓の真ん中に座ることにする。

窓の外、下を見れば大川に屋形船の粋な風景。
上を見上げれば、アサヒビールビルと巨大なスカイツリー。
なんだか不脂の思議な風景だ。

仲居さんがお茶とメニューを運んでくる。
メインメニューはコース料理のようだ。
お飲み物はと聞かれるが
うな重が食べたいと伝える。
グレードはお値段別で三種類、重量が違う、大きさが違うとのこと。
天然鰻に近いと言われているブランドの養殖鰻
坂東太郎を使用しているとのこと。

他には、うまき、肝焼き、うざくなどの鰻料理と
茶わん蒸しやお造りなどもあり。
うなぎのつくだ煮、うな茶まである。
ワインのメニューもあり酒類も充実。
天然鰻は去年(2012年)は一度も入荷がなかったのだそうだ。
肝吸い、お新香、水菓子の付いた4,095円のうな重をお願いする。

次第に暗くなっていく外を眺めながら、待つこと15分うな重登場。
皮は弾力があり厚め、身はやや厚めで柔らかい
ほどほどの脂のノリ。タレは醤油系辛め。
ご飯の炊き具合はちょうど良い。
お値段からすると、もう少々ご飯の質がよいとありがたい。

肝吸いの肝はクニュっとした食感、カツオ出汁。
お新香にはからしなすが入る。
水菓子でサッパリとする。

お江戸観光、大きな窓から新東京名所スカイツリーを
間近で眺めながらいただく鰻料理のお店でございます。
一階の窓口にてお会計。4095円也。

探訪日:2013.01

「前川」
所在地:東京都台東区駒形2-1-29
定休日:年中無休

・お店のホームページ
http://www1.odn.ne.jp/unagimaekawa/

・食べログでのお店の詳細情報。
https://tabelog.com/tokyo/A1311/A131102/13003666/

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