うなぎは大好物である。
Instagramで国分寺の「若松屋」さんの女将さんと繋がりました。若松屋さんは太宰治が通った鰻屋さんとして知られています。これは行ってみたいと思い行ってみることにします。

東京都国分寺市うなぎ「若松屋」さん
若松屋さんに行くのなら、まずは太宰治について知ることにしたい。太宰治のゆかりの地、三鷹に立ち寄ることにします。三鷹駅から歩いて5分ほどのところに、太宰治文学サロンという施設があります。ここで情報収集をしてみます。

東京都国分寺市うなぎ「若松屋」さん
施設の中には太宰治に関する資料がたくさんあり、施設の管理人の方から詳しいお話も伺うことができます。今回、鰻と太宰治について調べていると伝えたら、たくさん資料を持ってきてくれました。1948年(昭和23年)若松屋初代小川清さんが三鷹で屋台営業していた鰻屋を道路向かいの小さなテナントに移転して「若松屋」をスタートしています。その頃、同じく三鷹に住んでいた太宰治は、15:00には執筆作業を終了して「若松屋」さんで一杯やりに行っていたのだそうです。若松屋ご主人もその時のまかない的なツマミを提供していたのだそうです。若松屋さんでは、このころには珍しく洋酒を提供していたのだそうで、太宰治はこの洋酒を目当てに来店をしていたのだそうです。若松屋の初代とはかなり親しい中だったようです。太宰治の著書の中には酒はまずいという表現もあったりしていることから、彼は酒を好きで飲んでいたのではく酒で酔うことで感覚を麻痺させていたのでないかとも言われているようです。太宰治が鰻を食したのは編集担当や来客時に食したのだそうです。

東京都国分寺市うなぎ「若松屋」さん
三鷹の街の中に「若松屋跡」の看板もあったりします。駅周辺には太宰治の著書の中で登場する場所に分かりやすく看板がたててあります。太宰ファンにはたまらない街なのでしょう。
「若松屋」さんは、小説「眉山」に魚屋として、「メリィクリスマス」に若松屋主人として登場しています。最近では海外で太宰治ブームなのだとか、海外からも太宰治のファンが訪ねてくるのだそうです。

東京都国分寺市うなぎ「若松屋」さん
そして三鷹から中央線に乗り国分寺駅へ、国分寺駅の南口から歩いて10分ほどのところに「若松屋」さんはありました。初代が自分の店を持ちたくて、国分寺に移転をしたそうです。その後2代目が鮨と鰻とすっぽんを提供するお店「東鮨」として営業して、2014年に3代目が継ぎ屋号を「若松屋」に戻して営業しているとのことです。

東京都国分寺市うなぎ「若松屋」さん
入り口横には活鰻が入った生簀があります。三河一色産の鰻が入っています。

東京都国分寺市うなぎ「若松屋」さん
店内は、カウンター8席とテーブル席。お座敷席もあるようです。そのテーブル席の一角に太宰治コーナーが設けてあり、太宰治の文学全集などのコレクションがあります。

東京都国分寺市うなぎ「若松屋」さん
そのコレクションの中のひとつ。太宰治直筆の原稿(コピー)のファイルもあり。こちらの店内も太宰治ファンにとっては楽しい空間になりそうです。

東京都国分寺市うなぎ「若松屋」さん
お一人様なので、カウンター席に座らせていただきます。三代目の焼きを見ながら一杯飲みたくなる雰囲気です。

東京都国分寺市うなぎ「若松屋」さん
大串、中串、小串とうな重のグレードが分かれていて、グレードで鰻のサイズは同じですが、量が違うとのことです。うな重大串を注文しました。メニューを見ていたら、なんだかビールが飲みたくなってしまったので、瓶ビールを注文しました。

東京都国分寺市うなぎ「若松屋」さん
厚焼き玉子と肝焼きをツマミに一杯やります。ツマミ的な一品料理も豊富で酒がすすんでしまうお店です。太宰治の気持ちもちょっとだけ伝わりました。

東京都国分寺市うなぎ「若松屋」さん
炭火を操り焼き上げていく三代目。鉄串6本で三河一色産の4pサイズの蒲焼を焼いていきます。

東京都国分寺市うなぎ「若松屋」さん
待つこと15分うな重大串が登場。いつもとビジュアルがちょっと違います、分かりますか?尻尾を右手に盛り付けるお店が多いのですが、若松屋さんでは尻尾が左手に盛り付けられます。これは創業者の先々代のころから尻尾が左手の盛り付けだったからとのことです。創業者の先々代はへそ曲がりだったんじゃないかというお話でした。

東京都国分寺市うなぎ「若松屋」さん
蒸は浅め、蒸しすぎない丁度良い蒸し加減でトロトロ過ぎない身の食感です。焼きはやや強めです炭火の香りをまとって香ばしい仕上がりです。白焼きは皮をパリッと仕上げた地焼で提供しているそうです。
タレは醤油寄りで濃厚なコクがある。先々代から甘みをザラメで取っているという、戦後直後の時代にザラメの甘みとは、一時期浜松にいたこともあるというので、中部方面の味にインスパイアされたのかもしれません。三河一色産4pサイズのようなファットな鰻には、しっかりしたタレが合うのかもしれない。ツマミとしても活躍しそうな蒲焼です。

東京都国分寺市うなぎ「若松屋」さん
太宰治とともに酒とうなぎを嗜むお店でございます。女将さんのお話も興味深く面白くとても居心地の良いお店です。全国から太宰治ファンも来店するという。こんなお店が近くに有ったら通ってしまいそうになる。
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探訪日:2025.04
「若松屋」
所在地:東京都国分寺市東元町2-13-19
営業時間:17:00~22:00
定休日:火曜日、水曜日
電話:042-325-5647
・お店のホームページ
https://www.instagram.com/yumiko_unagi_kokubunji
・食べログでのお店の詳細情報。
https://tabelog.com/tokyo/A1325/A132502/13116875/
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