うなぎ屋さん探訪162~東京都中央区日本橋「との村」

うなぎは大好物である。

夕方より亀戸で打ち合わせ。
早めに家を出て、秋葉原で用足し。
外出をしたら鰻にしたいところ。
日本橋富沢町の「との村」に歩いていくことにする。
13:00近くだがまだやっているだろうか。

秋葉原駅東口を出て、岩本町駅方面へ靖国通りを東に歩く。
馬喰町界隈、この辺りは古くは呉服問屋で賑わっていたようだ。
現在でも織物問屋街であり、店頭に服飾類が並ぶが
小売りはしないとの掲示がある。
プロフェッショナルが集う街のようだ。

馬喰横山駅方面に向かう。
東日本橋の交差点を曲がり、小さな路地にとの村はある。
暖簾は出ているやっているようだ。
東京都中央区日本橋「との村」さんを探訪する。
店内はカウンターのみ6席。
カウンター内にはご主人と女将さん。
ご主人はかなりの高齢とお見受けする。
奥には厚さ20センチはあるであろう木製のまな板と目打ち。

メニューはシンプル。
うな重上2200円から、特上は2800円。
肝吸いは別で100円。
他には漬物、ビール。
うな重特上と肝吸いをお願いする。

周辺の街の雰囲気、店内や店主の雰囲気、昭和が残る。
出来上がりまでおとなしく待つ、静かにゆったりとした時間が流れる。
店主は半外の焼き場で仕事をする。
夏場はたいへんな仕事場になるだろうと想像する。

女将さんが漬物を出してくれる。
白いのはべったら漬けなんだけど甘くて嫌だったら残してねと。
下町のばあちゃんの家を思い出す。
漬物は種類豊富でボリュームがある。
奈良漬がうれしい。
蒲焼の焼ける香りがしてくるころ、吸い物が出される。
肝は小ぶりながら濃厚カツオだしと柚子の風味があり、やや濃いめだ。

待つこと25分、うな重登場。
皮はやわらかく、身はやや厚め。
プリくにゅっとした身は、適度な脂のノリでジュワっとジューシーだ。
舌触りは少々荒いが、地焼ならではの、うまみのつまった感じだ。
ガス焼きながらも、見事な焼き加減。
タレは醤油系辛め。
地焼には甘めのタレが合うかと思っていたが、辛めのタレのバランスも良い。
ご飯もかためでちょうど良い。辛めのタレでご飯もすすむ。
銀座の地焼きとも違うから面白い。

重箱が空になるころには、まかない昼食時のようだだ。
女将さんが店主のために玉子丼を作る。
会計時に名刺をいただき、女将さんと軽くお話をする。
店主は黙々と玉子丼を食べている。
鰻屋での女将さんが愛想のよい確率は高い。

東京では貴重な地焼鰻のお店。
店主と女将さん元気でいてほしいものだと、思いながら店を出る。
店周辺は独特な雰囲気の路地長屋が残る、街に歴史ありのようだ。
噛めば噛むほど味わいのある鰻と町並みなのだ。

夕方の打ち合わせ場所を目指す。
店を出てると、スカイツリーが見える。
久しぶりに下町散歩、森下、菊川を通過し錦糸町まで歩く。

リライトしている2020年現在は閉店となっているそうで残念。
長い間お疲れ様でした。御馳走様でした。

探訪日:2012.03

「との村」
所在地:東京都中央区日本橋富沢町14-5
定休日:土日祝

・お店のホームページ

・食べログでのお店の詳細情報。
https://tabelog.com/tokyo/A1302/A130204/13019891/

コメント

タイトルとURLをコピーしました