鰻供養うなぎ伝説を探して～宮城県松島町「瑞巌寺参道鰻塚」 | うなぎ愛好会～美味しい鰻屋さん情報館

松島湾観光船発着場から国宝瑞巌寺に向かう参道に入ると右手に洞穴のような岩場が登場する。そこに大きく「鰻塚」と書かれた石碑がある。

宮城県松島町「瑞巌寺参道鰻塚」

瑞巌寺の正式名称は、松島青龍山瑞巌円福禅寺。平安時代に創建されたと言われていて、国宝・重要文化財に指定されている。

宮城県松島町「瑞巌寺参道鰻塚」

戦前頃の松島は天然鰻がたくさん採れたのだそうだ。湾内で大漁だった鰻が名物になっていたが、漁獲量が激減し、供養しなかったから減ったのだということになり、1923年(大正12年)に建立されたという説もある。

宮城県松島町「瑞巌寺参道鰻塚」

特徴的なのは大きな文字で「鰻塚」と書かれた石碑だろう。石碑の裏面には寄付をした蒲焼店や川魚問屋の名前が刻まれている。地元はもちろん、東北地方を中心とした関係者126名の名前がある。鰻塚供養祭は毎年5月に瑞巌寺境内にて開催されていて、鰻塚の前で法要が行われ、その後に松島湾に鰻の放流が行われるのだそうだ。