うなぎ屋さん探訪351~埼玉県吉川市「うなぎ創作鰻樹」

うなぎは大好物である。

2015年8月に武蔵野線吉川駅近くにオープンした、新しいお店だ。こちらの店主は、鰻問屋からいろいろな鰻の創作料理が楽しめる松伏の「川昌本店」で修業後、独立して吉川に「鰻樹」を開店したという興味深いお店だ。

吉川駅からは至近で徒歩1分ほど。店舗は不動産屋の二階にある。不動産屋の脇の階段を上っていく。ちょっと隠れ家的な雰囲気だ。

階段を上がると「鰻樹」の無垢材の看板。店内はカウンター3席、テーブル4卓と小上がり席がある。モダン和風の内装の店内はお洒落感がある。若い店主が迎えてくれる、カウンターの内側が厨房だ。カウンター席に座る。

とりあえず、生ビールを注文。さて、何を食べようか、メインメニューはちょっと後にしよう。本日のおススメを見ると、鰻串食べ比べというのがある。鰻樹ではタレを二種類使い分けるのだそうだ。

鰻串食べ比べでは、短冊串に甘めのタレ、白焼きには塩胡椒、辛めのタレの四種類を楽しめる。蒸さない鰻には甘目のタレ、蒸した鰻には辛めのタレとのこと。違いが楽しめるメニューだ。グランドメニューを見てみると、うな丼は2000円から。うな重3000円、うな重上3800円。
白焼きと蒲焼がのった白蒲重もある。天丼、親子丼などもあり鰻が苦手な人がいても対応できる。

うなぎ創作のお店なので一品料理も気になるところ。うまき、うざくはもちろんだが、うなぎの天婦羅一本揚げ、うなぎ南蛮、うなぎの西京焼、うなぎのタタキといった珍しいメニューもある。

気になったのは「うなさし」、川昌本店直伝のうなぎの刺身だ。そのまま食べても、しっとり歯ごたえのある食感で甘み旨味があるが、ポン酢と醤油、ごま油+塩の三種類のタレをちょっとつけていただく。

もうひとつ気になったのはうなぎの皮焼き串。鰻の串焼きもいろいろなお店で頂くが、こちらの皮焼きはちょっと違う。刺身を仕込む際に皮をひくため、そのときできた皮だけを串に巻いてタレ焼をするという。

これはクセになる。ヒレ焼とも違うこってり感。鮭などの魚の皮が好きな人におススメだ。これは鮭の皮ほど厚みもなく柔らかくいただける。

このあたりで、ビタミンC補給のため生レモンサワーにする。レモンが濃いめなのも嬉しいところ。鰻にはビタミン類が豊富だが、唯一ビタミンCだけ含まれていない。ビタミンCを補うことで、鰻に豊富に含まれるコラーゲンの吸収を促進するのだそうだ。鰻は美容に良いのだ。

こうなってくると、酒もすすみ店主とも話がすすむ。そうすると呑兵衛は無茶なことを言ったりするものだ。ここでは、蒸さない鰻も焼けるという。蒸した蒲焼も好きだが、蒸さない蒲焼も好きだ、そしてタレも使い分ける言う。

じゃ、うな重を半分づつ、蒸したもの蒸さないのでできますか?と聞いてみると「出来ますよ。」という。実はこういう頼み方をする人が他にもいるのだそうで裏メニューとしてあるのだとか。通称「あぐり重」と言うらしい。お好みで言ってくれれば、出来るものなら何でもつくるよ、というスタンスだそうで、なんだか深夜食堂の鰻バージョンみたいだ。

重の手前が蒸さない鰻、奥が蒸した鰻だ。ご飯には甘めのタレをまぶし、蒸した鰻には辛めのタレ蒸さない鰻には甘めのタレがかかっている。これは、嬉しい。

蒸さない地焼のパリパリ感とジューシーな食感がよい。辛めのタレの蒸した鰻と、甘めのタレをまぶしたご飯との相性も良い。お重のご飯は通常多めとのこと、今回はお酒も頂いているので少な目にお願いした。

店主の鈴木さん。問屋の経験もあり、鰻に関しては知り尽くしている。出来る限り、お客様のお好みで美味しく召し上がって欲しいとのこと。メニューを見て迷ったら、店主に相談するのがよいだろう。お好みを伝えて、「鰻樹」の鈴木ワールドを楽しむのもいいかもしれない。

探訪日:2015.09

「うなぎ創作鰻樹」
所在地:埼玉県吉川市木売2-9-7 2F
定休日:木曜日

・お店のホームページ
https://unagisousaku-manju.jp/

・食べログでのお店の詳細情報。
https://tabelog.com/saitama/A1102/A110205/11040003/

コメント

  1. […] 「うなぎ愛好会」主催の第一回イベントが2015年10月29日(水)に「うなぎ創作 鰻樹 -manju-」さんにて行われた。その時の様子をご紹介。 […]

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