うなぎは大好物である。
創業は1827年(文政10年)、時は第11代将軍徳川家斉の頃だ。徳川二の丸御用商として、芝田村町(港区芝二丁目)付近に海老屋鉄五郎が創業。海老屋が屋号なのだが、親しい同志からは「ての字」と呼ばれていたのだそうだ。東京都港区西新橋「うなぎ本丸」さんを探訪する。
当時は名前の頭文字をとって「○○字」と呼び合っていたようで、鉄五郎さんであるから「ての字」となり現在の会社名となったようだ。他に、ての字大手町店と鐡五郎を運営している。
地下鉄の御成門駅を出て東京慈恵医科大方面へ歩く。芝郵便局前の交差点を曲がると、煙が見えてくる。そしてあの香り、病院の隣でこんないい香りさせちゃっていいのか。
店の前につくと、煙の奥には大規模な立て場が見える。鰻の卸と加工をしている、鰻問屋直営のお店だ。店頭では鰻弁当の販売をしている。デパ地下なんかでも見かけることがあるあの「ての字」さんだ。食事は階段を上って二階だ。
階段を上がりきったところにレジ、そこで注文する。レジの卓上のメニューを見て注文することになる。ゆっくり悩んではいられない、即決しなくては。うな丼は1,500円より、上うな重2,200円、特上うな重2,800円、グレードで鰻の量が違うとのこと、特上うな重は1尾分。信長丼というのも気になるが・・・。支払いを済ませ、小さな券をもらう。
空いている好きな席に座っていいようだ。テーブルの上に券を見えるように置いておく。
中央に楕円型の大型のテーブル、10人ほどわ座れる。他テーブルは10卓ほどあるだろうか。忙しそうに動いている店員さんたちは、若くてかわいらしい。隣では肝焼きにビールを飲んでいる。肝焼きもあるんだ。
待つこと7分、うな重登場。皮はやや厚めだが柔らかい、よく脂がのっている。身はフワッとして、やや厚めで柔らかい。タレは甘辛やや甘め。ご飯は量は、ちょっと少な目だが、鰻の量に対してちょうど良く、炊き加減もよい。ボリューム感のあるこってりした蒲焼だ。
はじめからご飯が少なめなことを知っている人は、ご飯を大盛りにしているようだ。
隣の席の人は大盛りにしている。ちょっとしたサラダが付くのも嬉しい。漬物には奈良漬が入る。肝吸いの肝はかなり小ぶりの肝が入る。テーブルにはタレや醤油の瓶が置いてある。
江戸のせっかちをシステマチックに進化させたような、鰻問屋直営の老舗うなぎ屋さんなのだ。
探訪日:2013.02
「うなぎ本丸」
所在地:東京都港区西新橋3-19-12
営業時間:10:45~14:30
定休日:日・祝日
電話:03-3432-2564
・お店のホームページ
http://www.tenoji.co.jp/
・食べログでのお店の詳細情報。
https://tabelog.com/tokyo/A1314/A131401/13022349/
コメント