うなぎは大好物である。
年末、新潟から仕事仲間が東京に遊びに来るという。そして、東京を案内してくれないかと。新宿、池袋は何度か訪れているというので、では東京東側を中心にご案内しようかと思う。じつは、この時点でどこかで鰻を食べようと企んでいる。
昼前に東京駅で出会う。山手線で浜松町。浜松町駅から西に向かい、増上寺。外は冷たい雨だが、歩きたいとのことで、増上寺脇を抜けて、東京タワー。さらに、東京タワーを抜けて国道1号線桜田通りに出る。桜田通りを少々南に向かうと東麻布界隈だ。
創業江戸末期の1800年(寛政12年)五代目野田岩麻布飯倉本店さんに行く。店の引き戸を開けると、和服姿の女将さんが迎えてくれる。そして、びしょ濡れの傘を引き受けてくれる。入口すぐの黒光りした階段が印象的だ老舗な風合い。東京都港区東麻布「五代目 野田岩 麻布飯倉本店」さんを探訪する。
同じく和服姿の仲居さんに一階テーブル席に案内される。一階のテーブル席は7卓ほど。
二階から三階にテーブル席、座敷、個室などがあるようだ。
暖かいおしぼりを渡されほっとする。とりあえず瓶ビール小をお願いする。麒麟かアサヒか選べる。ビールを注ぎあいながらメニューを眺める。
うな丼は2,300円より、うな重は菊、萩、桂のグレードがあり、2,800円から。他には志ら焼、中入れ丼、柳川、鰻とふかのひれ入り茶碗蒸などと、各種鰻を楽しむためのコース料理がある。うな重梅3,200円をお願いする。
店内の重厚な作りを見回しながら歓談。ほどなくして、漬物と肝吸い、おろし大根が登場。
そして待つこと10分、うな重登場。身も皮も柔らかく、身の厚さはお値段からすると若干薄めか。東京を代表する老舗ですからね。タレはコクを感じながらの甘辛薄め。いわゆる、江戸前と言われる上品なうな重。
珍しく山椒をかけてみる、この山椒は飛騨山椒を使用しているのだそうだ。ピリッとしたスパイシーな感じが特徴だそうだ。
ほうじ茶のお代わりをいただきながら、和服姿の仲居さんによると、建物、内装、装飾品など、すべて五代目店主のこだわりなんですと。建物は飛騨の合掌造りを職人さんの手で移築、天井の太い黒光りした梁が特徴的だ。
真っ赤な壁だと思っていたら、フランスの画家が描いた美術品なのだそうだ。そして、照明の傘は、京都の骨董屋で五代目店主が探してきたものだそうだ。
その五代目店主は80歳を過ぎるのだが、いまだに現役で調理場に立っているのだそうだ。
本店のほかに4店舗を展開する、そのうちパリにも出店している。今後も、長い歴史とこだわりの老舗鰻を元気に引き継いでいただきたいと思う。
探訪日:2012.12
「五代目 野田岩 麻布飯倉本店」
所在地:東京都港区東麻布1-5-4
営業時間:11:00~14:30、17:00~21:00
定休日:日曜日、月曜日不定休、土用の丑の日
電話:03-3583-7852
・お店のホームページ
http://www.nodaiwa.co.jp/index2.html
・食べログでのお店の詳細情報。
https://tabelog.com/tokyo/A1314/A131401/13002789/
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