うなぎ食文化探訪~鰻は縄文時代から食されていた!?鰻食文化の新しい発見「蜆塚遺跡」さん

うなぎは大好物である。

鰻食文化の新しい発見「蜆塚遺跡」さん

鰻食文化の新しい発見「蜆塚遺跡」さん

静岡県浜松市中央区にある「蜆塚遺跡」は、縄文時代後期(紀元前2,000年頃)から晩期(紀元前1,000年頃)の集落跡と貝塚で知られる国指定史跡です。シジミを中心とした淡水貝が厚く堆積しているのが特徴で、その名の由来にもなっています。現在は「蜆塚公園」として整備されていて、復元住居や展示施設を通して縄文人の暮らしを体感できる場となっています。

鰻食文化の新しい発見「蜆塚遺跡」さん

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鰻食文化の新しい発見「蜆塚遺跡」さん

鰻食文化の新しい発見「蜆塚遺跡」さん

1950年代の大規模な発掘で、環状に並んだ竪穴住居跡や墓地、装身具を身に着けた人骨などが出土し、当時の生活や文化を物語る貴重な資料が数多く確認されました。

鰻食文化の新しい発見「蜆塚遺跡」さん

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2024年夏に実施された追加調査では、従来とは異なる「水洗選別法」と呼ばれる手法が採用されました。土壌を水で洗いながらふるいにかけることで、これまで見逃されていた微小な動物骨を回収することに成功しました。

その結果、幅わずか1.5?3ミリほどの極小の椎骨片が複数見つかり、比較研究の結果「ウナギの骨」と断定されました。蜆塚遺跡からうなぎの利用を裏付ける証拠が確認されたのは初めてのことなのだそうです。

蜆塚遺跡ではこれまで、シジミを中心に魚介類や獣骨が多く確認されてきましたが、うなぎの存在は明確ではありませんでした。今回の成果は、縄文人が淡水域の生き物であるウナギを捕らえ、食料として活用していた可能性を強く示しています。

縄文人の食文化は、貝や魚、野生動物、植物など多岐にわたることが知られていますが、この発見は淡水資源の利用に関する新しい視点を与えるものと言えるでしょう。

鰻食文化の新しい発見「蜆塚遺跡」さん

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この成果は2024年11月末から浜松市博物館で開催された「蜆塚遺跡発掘調査成果速報展」で公開されました。土器や貝製品とともに、顕微鏡レベルでしか判別できない小さなうなぎ骨も展示されました。

さらに、12月には研究者によるガイドツアー「しじみの森の探求・ウナギ編」も行われ、専門家の解説を交えて遺跡の新しい一面を体感する機会が提供されたのだそうです。

現在も精密な調査研究が継続していて、浜松の蜆塚遺跡は、縄文人の暮らしを解き明かすだけでなく、現代の食文化との連続性を考える上でも重要な研究拠点となり続けています。

【うなぎ愛好会ブログ】
https://unatan.net/

探訪日:2025.06

「浜松市役所市民部博物館」
所在地:静岡県浜松市中央区蜆塚四丁目22-1
営業時間:9:00~17:00
定休日:月曜日
電話:053-456-2208

・お店のホームページ
https://www.city.hamamatsu.shizuoka.jp/hamahaku/

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