散歩録06 旧東海道箱根八里を歩いてみる。

散歩が好きだ。

小田原の仕事仲間と打ち合わせなのだが
なんとなく散歩でもしながらしましょうかということに。
いつもは都心で打ち合わせなのだが今回は小田原へ行くことになる。

そもそも、なんとなく散歩から
なんとなく箱根の旧東海道でも散歩しましょうかとなった。
旧東海道って散歩道なのか?
たいした、下調べもせず、
早朝の小田急特急に乗る。

良い天気だ、散歩日和だ。
箱根湯本駅前の早川を渡る。
橋を渡ると箱根富士屋ホテルだ。

富士屋ホテルの裏手、早川沿いの旧東海道の看板。
箱根旧街道の近道は右なんだ・・・。
それでは、打ち合わせをしながらボチボチ歩きましょう。
疲れたらバスにでも乗ればいいでしょう。

箱根旧街道案内図、なんともアバウトな地図だ。
歴史的な説明が書かれている。

いきなり、山道。
この山を越えて早雲寺。
旧街道をなめるなよ、ウエルカム的な険しい山道。

せっかく登った山を下り、早雲寺脇から
旧東海道の車道に出る。
なだらかな上り坂。
右手に一里塚が見える、一里は約4キロメートルだそうだ。
一里ごとの目印なんだが、当時はどうやって距離測ったんだか?

道中、たいした道案内の看板は無いのだが、だいたいの勘で進むことができる。
噂の、旧東海道の石畳が現れる。わりと歩きやすい。
ちょうど、箱根新道と東海道旧道の間を進む感じだ。

東海道旧道を歩くことにもなる。
若い女性がひとり、マウンテンバイクで登っていく。
と思ったら、自転車を降りて押した。
このあたりから勾配がきつくなる。

小田急ホテルのあたり、あいかわらず東海道旧道を歩く。
赤いリュックのご老人が独り歩き。
けっこう歩いている人がいるもんだ。
この前にも、4人家族で歩いている人たちを見かけた。

天狗茶屋の看板が見えてくる頃、左側に山道だ。
須雲川自然探勝路とある、旧東海道のようだ。
ちょっと茶屋で休憩したい気分だったが
自然探勝路を行く。

東海道旧道と出たり入ったりに進んでいく。
再び自然探勝路。
まあまあ歩きやすい。

再び東海道旧道を歩く。
バスも通っているので
疲れたらいつでもバスに乗ればいい。

寄木細工の工房がたくさん見えてきた。
畑宿。
ここで休憩。
小さな休憩小屋もある。
このあたりまでは、散歩というか、ハイキング。
歩きながら仕事のアイデアなんかを
話していると、よいアイデアもでてくるものだ。

畑宿にある、旧東海道の入り口。
江戸から二十三里だそうだ。
このあたり、雰囲気がよい。
休憩後再び旅に出る。

急に勾配がきつくなる。
しかし、しっかり石畳が敷かれて、歩きやすいのだ。
よく作ったものだ、将軍様はすごいなあと。

この急勾配の坂の途中に、石畳の構造の看板があるが、
ひーこら言っているので、よく読まず。

急勾配の石畳がひとだんらくして
しばし東海道旧道を歩くと石段が現れる。
樫木坂と書いてある、箱根峠の一番の難所だそうだ。
たしかに石段の勾配は急、しかもどこまで続いていることやら。

これはきつい。
箱根の難所だけのことはある。
登り切った見晴しは最高。
遠くに見えるのは小田原の街だ。
昔の人も、ここで振り返ったに違いない。

軽い難所が続く。
猿すべり坂、坂だらけなんだから。
ちょうどこの辺りで追い越したはずの赤いリュックの老人に抜かれる。
軽くお話し、「なんで歩いてるんですか?」と聞かれる。
あなたも歩いてるんでしょうに(笑

箱根旧東海道の案内図。
なるほど、元箱根まで半分以上歩いたようだ。
難所といわれる急勾配も峠を越したか。

追込坂。
ここはゆるやかな坂。
しかし難所越えで急激に脚が重くなり腹が減った。

休憩したいなあと思うところに、ちょうどあるのが茶屋だ。
この茶屋なんか、ホントグッドタイミングだ。
マキを炊く香りがする。
このあたりにくると、空気もひんやりしている。

茶屋で一服。
甘酒をいただく。
こんなに、癒されて元気がでた甘酒ははじめてだ。
夫婦じゃないんですけど。

この茶屋のありがたさは歩いた人にしかわからない。
車で来たのでは、わからないだろう。
なるほど力餅の意味もよくわかる。

明治時代の茶屋だそうだ。
こんな屋根だけの小屋でも
旅の人たちにはありがたかったに違いない。

茶屋で充電完了、元箱根まであと少し。
このあたりから、けっこう人とすれ違う。
すかしすごいぞ石畳。

茶屋からは緩やかな坂が続く。
ハイキング気分で大丈夫だ。

間もなく芦ノ湖。
上り坂は終わった、この下り坂をくだれば元箱根だ。

なんだかんが、完歩。
箱根湯本から元箱根。
距離にして約7キロくらいか、時間は約4時間。

雪だらけの富士が見える。
ザ日本の風景。
元箱根では粉雪がちらついている。
ちょっと寒い。

箱根の関所まで行こうと思ったが、もう気力なし(笑
完歩お疲れさまと、ここから打ち合わせなのだ。

活き裂きの刺身をいただき、サービスだというアジのフライ。
おいしいじゃないの。

うまい魚には日本酒がねえ。
しかも「箱根街道」ネーミングよし。
歩いた人がこの店に来たら、間違いなく頼んでしまうだろう。

なかなか面白い打ち合わせ企画だったかも。
春休みのお子様連れ、家族でチャレンジもいいかもしれない。
あの難所のところ以外は、わりと緩やかなハイキング系の道。
ちょっと歩きなれている人なら登れるだろう。
いつもと違った箱根を楽しめる。

帰路はバスで小田原駅まで行くことにした。

コメント

タイトルとURLをコピーしました