実家の押入れの奥から出てきた鰹節削器。まだあったんだ。こういうのを見ると使いたくなってしまう。うな重といえば吸い物がつきものだ。うまい吸物を作ってみたい。
まずは鰹節の塊を手に入れなければ。たしか川越で見かけたような気がする。川越一番街商店街にある中市本店。鰹節と言ってもいろいろグレードがあるようだ。千円前後で買えるものをセレクト。
鰹節削器と鰹節。これで削っていくのだが、粉削りとか、花かつおとか、厚削りとか削り方にもいろいろあるようだ。花かつおを目指す。
削り始めはどうしても粉っぽくなる。コツをつかむまでちょっと時間もかかる。力を入れればいいっていうものでもないようで、やっぱりちょっとしたコツが必要。しばらくやっていると削るときの音が変わってくる、同時に力を入れなくても削れてくる。
これも押し削りと引き削りがあるようだ。自分的には押し削りがしっくりきた。削れ方にムラがあるのはご愛嬌。でもとても良い香りがする。
慣れてくると、ちょっと花かつおっぽくなったか?鰹節削器の刃の調整はかんなの前後を木づちなどで、たたいて調整する。まあ、これでよしとしよう。
鍋に鰹節を入れ、花のように舞う。煮立ったらすぐに火を止める。
鰹節が沈殿するまで待つ。濾して出汁だけにする。
綺麗な色だ、香りも良い。いま台所は割烹料亭の香りでいっぱいだ。
うなぎの肝はない。何を入れようか・・・・。豆腐の吸物にしてみよう。出汁と塩加減が難しい。う~ん。
昆布との合わせ出汁のほうが味的にはいいかもしれない。今回は鰹節削器を使うのが目的だったのでよし。ちなみに削りたての鰹節に醤油をたらして、アツアツのご飯とともに食べると、高級ふりかけ錦松梅でいただいているような、お味と風味だ。出汁の道も奥が深い。