うなぎは大好物である。
東急百貨店本店のちょっと先、松濤郵便局前の交差点先の路地を入ったところに大和田渋谷がある。表通りとは違った静かな雰囲気だ。
創業は昭和11年という渋谷大和田。懐かしい感じの引き戸をあけると、正面にはやや急角度の階段がある。女将さんに迎えられ、お時間はありますか?と聞かれる。割くところから調理をするため、40分ほどかかるとのこと。むしろ自分的にはうれしいが、渋谷ような忙しい街では、お客さんに聞かないとなのでしょうな。
ゆったりとした雰囲気の女将さんに二階に案内される。黒光りした急角度の階段は、昭和時代の実家を思い出す。建物は戦後にたてられたものだそうだ。二階は座敷個室部屋、四畳半。しっぽりという感じの部屋にひとりなんとも静かだ、屁をしてもひとり。
メニューはシンプル。うな重は3000円より値段でグレードが変わり、うなぎの重量大きさと量が違うとのこと。値段別で3000円、3500円、4000円とある。肝吸いは別で100円。
他に同料金で蒲焼き、白焼きがある。メニューに小さく、おつまみありますとある、その日によって違うのだろうか、いろいろ想像してしまう。
この雰囲気からか、4000円のうな重を奮発。このご時世では、このくらいの価格帯になってきたのだ。
待つこと40分、うな重登場。皮は薄め、とロット柔らかい皮。身は厚めフワッとトロッとしている、脂ののりもほどよく、くどすぎないボリューム感。タレはほんのり甘辛甘めのタレ、コクがあるがあっさりしたタレだ。うなぎ、タレ、ご飯バランスも良い。
ご飯は、やや柔らかめだが許容範囲。このくらいの値段になると、うなぎでご飯ごはんが隠れるようになるのか。肝吸いの肝は大き目、出汁がよくでている。四畳半の個室で、一人うな重と向き合う今日の昼食。
大和田という店名に興味があるところだ。女将さんによると江戸時代の一大チェーンの大和田とは関係が無いらしいとのことだ。なるほど大和田もいろいろなんだなあと。
探訪日:2013.06
「大和田」残念ながら【閉店】
所在地:東京都渋谷区円山町1-17
定休日:火曜日
・お店のホームページ
・食べログでのお店の詳細情報。
https://tabelog.com/tokyo/A1303/A130301/13007246/