うなぎは大好物である。
新橋駅から歩く。旧新橋停車場を抜けて10分ほどだろうか、オフィス街の中に有名割烹料亭が集まる一角。竹葉亭木挽町本店さんに行く。
創業は江戸末期、慶応2年(1866年)京橋付近の刀預かり所を役目とした「留守居茶屋」として創業。1866年といえば、あの寺田屋事件の年だ。その後、明治9年(1876年)留守居茶屋から鰻蒲焼や酒を出す店と変わったのだそうだ。当時、中国で酒のことを「ササ」と称したことから、屋号は「竹葉亭」と名付けられたようだ。木挽町本店とは古い町名で現在の銀座8丁目のことだ。東京都中央区銀座「竹葉亭 本店」さんを探訪する。
外観は高級料亭の雰囲気。座敷席とテーブル席の入口は別のようだ。向かって右に、入りやすい感じでテーブル席の入口がある。
入口を入ると、右手にテーブル席が並ぶ。4人用が4卓、2人用2卓。着物姿の仲居さんが、忙しそうにしている。まだ、昼前だというのに満席状態。
ちょうど2人席があいたとのことで案内される。和風でシックな内装。テーブル席の脇にちょっとした荷物が置ける棚が嬉しい。
メニューは鰻お丼A/Bでそれぞれ、2520円・3045円。鰻の大きさが違うとのこと。吸い物がつくようだ。やはり大きいほうが食べたくなるもので、この500円の差だったらという鰻心をくすぐられる。他のお客さんもBを注文している。鰻お丼Bをお願いする。
他にはうざく、うまきをはじめとする鰻料理、定食、幕の内弁当など種類も豊富だ。座敷で頂く鰻会席膳など頂いてみたいものだ。
待つこと5分、鰻お丼登場。なかなか迅速な対応だ。昼時でこれだけ混みあっていれば
調理場ではどんどん焼いていくのだろう。皮は柔らかい。身の厚さは普通ながら、表面はややパリッと仕上げてあり、フワッとした食感に、程よい脂のノリがある。
タレは、醤油系辛めだが、主張しない控え目タイプ。鰻とタレのバランスがよく、あっさりした感じだ。ご飯はやや柔らかめ、丼のためか盛りはよい。なかなかボリューム感がある。
吸い物には肝は入らないが、大根と人参の薄切りが入り、柚子の風味がある。
場所柄、老舗でこのお値段で鰻が楽しめるのはよい。ランチ時に混みあうのも納得だ。
山椒の蓋は閉めておいたほうがよいだろう。店を出る頃には、店の外まで並んでいる。
待たれているとのんびりしようという気にはならない。まあ、サクッと食べてサッサと出る、これも粋。2階の座敷席も稼働してオフィス街のランチをのりきる。上品ながら愛想よく楽しく接客する仲居さんたちも好印象だ。
探訪日:2013.01
「竹葉亭 本店」
所在地:東京都中央区銀座8-14-7
営業時間:11:30~14:30、16:30~21:00
定休日:日・祝日
電話:03-3542-0789
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