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うなぎ屋さん探訪179~東京都中央区築地うなぎ「つきじ宮川本廛」さん

うなぎは大好物である。

地下鉄日比谷線築地駅。どうも地下鉄から地上に出ると方向が分からなくなる。築地本願寺に背を向け銀座方面に歩く。築地三丁目の交差点を曲がった先に、なんともレトロな建物が目に入る。こちらは1902年(明治35年)創業の宮川食鳥鶏卵。ちらっと覗くと、大量の鶏肉を処理しているのが見える。と同時に、鰻を焼く香ばしい香りが交差点の周囲に広がっている。この匂いに誘われるのだなあ。

東京都中央区築地うなぎ「つきじ宮川本廛」さん

宮川食鳥鶏卵のお隣。創業1893年(明治26年)宮川本廛さんに行く。深川のうなぎ専門店「宮川」で修業をした初代店主が、深川宮川の廃業を受けて築地橋東詰めにうなぎ屋を開業したのが、この「宮川本廛」なのだそうだ。後、暖簾分けがすすみ戦後つきじ宮川のれん会が発足し、首都圏の宮川の総本山として現在も続く老舗だ。東京都中央区築地「つきじ宮川本廛」さんを探訪する。

四代続いた深川の宮川の暖簾は「宮川本廛」が継承するが、建物は宮川曼魚という文人が買い取っている。宮川曼魚という文人は、日本橋小網町の老舗鰻屋「喜代川」二代目の弟が、深川の宮川を再建したが戦災で焼失。歴史ってのは調べていくとなかなか奥が深い。
ちなみに日本橋小網町の喜代川は現在も残る。こういうことを調べていくとキリがないのでこのへんで。

建物はビルながら、一階入り口部分は、厚みのありそうな木製の戸、中が見えない。気安く入れる感じではない。入口を入ると、ホテルのフロントのような窓口。二階へいくようにと案内される。二階は十卓ほどかテーブル席だ。

東京都中央区築地うなぎ「つきじ宮川本廛」さん

メニューにはうな丼・うな重とあり、鰻、ご飯の量が同じで器だけが違うとのこと。イロハニのグレードがあり、鰻の大きさが違うとのこと。他にうまき、うざく、肝焼き、柳川などがある。”いかだ”は要予約とのこと。ランチを始めたと書いてある。半身の重と吸い物、香の物で2,415円。老舗と言えども、鰻の高騰でいろいろ試行錯誤しているようだ。
うな重ハ3,780をお願いする。

東京都中央区築地うなぎ「つきじ宮川本廛」さん

おひとり様のお客様も多い。地元の人が多いのか、わりと気さくな感じだ。隣のお客さんは早くしてくれと言っている。野暮なこといいなさんな。まあでもこれが下町風情というものか。奥のテーブルでは社長らしき人が、若い者に老舗についての熱弁している。面白いなあ。

東京都中央区築地うなぎ「つきじ宮川本廛」さん

待つこと25分、うな重登場。皮は柔らか、弾力がある。皮目の脂のノリもあり。身はやや厚め、柔らかくトロッとした身だ。ご飯はかための炊き加減。タレは甘辛薄め。テーブルには継ぎ足し用のタレ瓶がある。

東京都中央区築地うなぎ「つきじ宮川本廛」さん

肝吸いは別料金。肝吸いの肝はクニュっとした食感で、塩分控えめ。漬物に奈良漬が入る、これ好きだなあ。1階のフロントでお会計、4095円。わりと親しみやすい感じの老舗鰻屋でございます。

探訪日:2013.01

「つきじ宮川本廛」
所在地:東京都中央区築地1-4-6 宮川本店ビル
営業時間:11:30~14:00、17:00~20:00
定休日:土曜日
電話:03-3541-1292

・お店のホームページ
http://www.unagi-miyagawanorenkai.jp/

・食べログでのお店の詳細情報。
https://tabelog.com/tokyo/A1313/A131301/13002304/

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